ご相談事例

相談事例(過去の取扱事案)

すべてご利用者様から受けたご相談です。
事案の詳細部分は意図的に省略し、簡略化していますこと、ご承知おきください。

解雇

(1)解雇

相談内容は、「従業員が在職中不正経理の操作により会社の金を横領したため、退職金の全額を不支給としたい」というものでした。
当職が、不正経理操作の回数や、程度、金額、悪質性、その従業員の職位、事案の認否等を詳しく聞くと、就業規則の懲戒解雇事由、退職金規程についても不支給事由に該当する事案であること、並行して解雇予告除外認定の準備を進めておくこと、また念のため、当該労働者の自由な意思に基づいて退職金放棄の書面にも署名を求めるよう指示しました。

その後、当該労働者は横領した金員を毎月返済するとともに、会社の対応すべてを受け入れることとなりました。

労働時間(2)労働時間

1日8時間労働(9時〜18時)の会社の給与計算担当者からのご相談でした。30分遅刻して出社した従業員が自ら、その時間を補うため18時30分まで勤務したところ、18時を超えた30分は定刻を過ぎた労働時間なので、25%増しの賃金になるのではないかと強い姿勢で抗議してきたという事案です。

これは、同一日の遅刻と残業については、相殺することが可能という通達があること、残業の割増賃金は実労働時間8時間を超えたときに支払い義務は発生する旨お知らせし、給与計算担当者経由で当該従業員にお知らせしたところ、納得し解決に至りました。

有給休暇(3)有給休暇

社長から直々にご相談を受けた事例です。「社内で取締役であり工場長でもある者が、過去の有給休暇を請求してきたが、役員はその権利はないはずだ、だから付与する必要はないし、そのつもりもない、どうすればいいのか?」という内容でした。

詳しく聞いてみると、当該者は、会社法上の役員であるものの、いわゆる「使用人兼務役員」であり、業務執行権や指揮監督権、役員報酬と賃金の比較を勘案したところ、労働基準法上の労働者性が強く肯定されるものと思われ、時効で消滅していない過去2年分の有給休暇を請求する権利はある旨お知らせしました。

試用期間(4)試用期間

人材不足に悩む人事担当者からのご相談事例です。ハローワーク経由で雇用し、まもなく試用期間を経過するものの会社の本採用基準に該当しそうになく、そのため本採用拒否という選択肢もあるが、なかなか求職者からの応募がないため、まずは使用期間を延長したいが、当該労働者が早く本採用になりたいと周囲に相談していることが判明した、というものです。

まずは、試用期間延長すべきか本採用拒否すべきか、その際の諸問題、手続きをお知らせして検討していただきました。
結果、試用期間延長を選択したため、試用期間延長については、就業規則にその旨の規定が見当たらなかったので、当該労働者に延長理由を詳細に説明し同意を得ること、併せてさらに積極的な指導、教育訓練を充実させることをお伝えしました。

セクハラ(5)セクハラ

女性から女性へのセクハラ事案です。人事部ではどう対応すべきか全く判断しかねる様子のまま当職へご相談されました。
初動対応を誤らないよう迅速で適切な対応と、被害の拡大、深化を阻止するためのアドバイスを事細かに説明しました。加害女性と被害女性の双方から慎重に意見聴取したところ、双方の言い分に食い違いがあったため、中立的な目撃者、同僚等からも聴き取りを進めたところ、公平を保持しつつ判断したところ、厚生労働省セクハラ指針を参照に「悪質なセクハラ」に該当するものであり、当該加害女性にその旨詳細に説明するとともに、降格の懲戒処分と部署の異動を命じました。

また、被害女性に対しては、希望により産業医の面談、専門医への受診も可能であること、使用者に対しては、名ばかりのセクハラ相談窓口を、積極的に周知し実効性のあるものとするよう指導しました。

懲戒処分(6)懲戒処分

営業社員の1人が、最近、頭髪の一部を黄色や赤色に染めるようになり、それを改めるよう口頭注意しても改善しないため懲戒処分を下したいが可能か?という事案です。

使用者に対して、クライアントや顧客から目立った苦情がないこと、世間において当該会社の業種が比較的服装などの外見に対して寛容なこと、裁判例からも、身なりを規制することは企業運営上の必要性、合理性、手段の相当性等により判断されることから、現時点では積極的な懲戒処分はなかなか困難なことを説明し、まずは、口頭での指導をしつつ強制にならないよう注意しながら当該労働者と話し合いを重ねるよう指示しました。最終的には、長い期間が経過しましたが、当該労働者は会社の要請に従ってくださいました。

メンタルヘルス(7)メンタルヘルス

従業員がかかりつけ医の診断書を突如提出し休職を申し出てきて、困っているという事案です。

当職が詳しく調査したところ、就業規則には休職の規定が整備されていることを確認、診断書には「適用障害」と記載されているものの、今までそのような病を抱えた様子もなく欠勤期間もないことから、休職可否の判断するため、使用者には、かかりつけ医から意見聴取するため当該労働者の同意を得ること、また、専門医への受診命令を出すことを指示しました。その結果、かかりつけ医への意見聴取の段階で、仕事上の深い悩みから強い希望により、かかりつけ医に心の病を装ったことが判明しました。

育児休業・介護休業(8)育児休業・介護休業

育児休業や介護休業した従業員に対して、ボーナスや退職金を支払いたくない、という使用者からの相談です。

育児休業や介護休業中の賃金、ボーナスや退職金については、労使の合意に任されています。しかし、指針では、休業期間分を算定対象期間から控除することは可能でも、休業期間を超えて働かなかったものとして取り扱うことは「不利益な算定を行うこと」に該当するため決して行わないことを指導しました。

パートタイマー(9)パートタイマー

正社員同様、パートタイマーにも兼業を禁じたいがどうすればいいかという相談事例です。

パートタイマー用の就業規則に兼業禁止規定が存在しないため、新たに当該条項を追加することになりますが、裁判例においても「兼業禁止の必要性、合理性」は認められているもののそれは決して無制限ではないこと、労働者からの聴き取りにより、「不正な競争にあたる」「営業秘密の不正使用や開示の可能性」「過重労働により健康を損なう恐れが予想されるなどの特別な場合のほかは、兼業禁止は困難であることを説明しました。

福利厚生(10)福利厚生

毎年開催している社員旅行の積立金の一部を従業員から天引きしていますが、この度初めて不参加者がおり、その者から積立金の返還請求があったが、返還しなければならないのか?社内の親睦会からの相談事例です。

当職が、その運営実態、目的、経理、規約(内規)を調査したところ、労働基準法の強制貯蓄や貯蓄金管理には該当しないことが確認されましたが、規約(内規)中に不参加時の返還しない旨の記載がないことから、過去に不参加者がいなかったことから過去の事例が存在しないものの、規約(内規)の変更を視野に入れつつ、今回は返還するよう指導しました。