パワハラ対策を巡る指針案の策定見送り(30.3.16 厚労省)

2018年03月20日

厚生労働省の有識者検討会は、職場のパワーハラスメント対策を巡り、パワハラ防止措置を事業主に義務付ける指針案の策定などを先送りする方針を決めた。

月内にまとめる検討会の報告書に明記しない。

この日の会合で、法的根拠のある指針に沿った規制が必要と主張する有識者側と、社員教育をパワハラと認定されると十分な指導・育成ができなくなると懸念する企業側の意見がかみ合わず、平行線に終わった。

防止策として、企業の相談窓口の設置や担当者の研修などを報告書に盛り込む。

指針案の策定は、厚労相の諮問機関の労働政策審議会で引き続き検討される見通し。

厚労省の作業部会は2012年に「同僚や部下からのいじめもパワハラ」と定義した。

全国の労働局や労働基準監督署に寄せられる相談件数は年々増え、心の病を患い労災認定された人は、2016年度に498人と過去最多だった。

しかし、厚労省の対策は企業に自主的な努力を促す周知や啓発にとどまっていた。

そこで政府は、昨年3月にまとめた働き方改革実行計画にパワハラ防止策の強化を検討すると明記。

その後、有識者検討会が発足し、パワハラの定義を6年ぶりに見直し、パワハラに当たるかどうかを事業主が判断する際、被害者が加害者に抵抗・拒絶できない関係かなど3基準を満たす必要があるとした。

 

著者:太田満