化学物質過敏症で大手化学メーカーに賠償命令(30.7.2 東京地裁)

2018年07月07日

大手化学メーカーの工場で有機溶剤を扱っていた元社員の男性が、劣悪な環境が原因で化学物質過敏症になって退職を余儀なくされたとして、同社に約4700万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は、症状と業務の因果関係を認め、約1900万円の支払いを命じた。

裁判長は、原告側が実施した再現実験から男性は業務中に大量の化学物質にさらされ、有機溶剤中毒になって化学物質過敏症を発症したと認定。

メーカー側が室内に排気装置を備え付けず、防毒マスクも常備していなかったのは安全配慮義務違反に当たると結論付けた。

訴えによると、男性は1985年に和歌山市の工場に就職し、クロロホルムなどを使う検査分析業務を担当。

頭痛や吐き気に悩まされるようになって化学物質過敏症と診断され、2012年に退職した。

著者:太田満