医師の残業代支払い命令(30.2.22 東京高裁差し戻し審)

2018年03月06日

年俸制で働いていた医師の男性が、残業代に未払いがあるとして、病院を運営する神奈川県内の法人に計725万円の支払いを求めた訴訟の差し戻し控訴審判決で、東京高裁は、制裁に当たる付加金を含め、計546万円の支払いを法人に命じた。

一、二審は医師の職業上の特性から「年俸に残業代を含む」としていたが、最高裁が昨年7月、「時間外賃金は、通常の賃金と明確に区別できなければならず、含まない」と判断し、審理を高裁に差し戻していた。

高裁裁判長は最高裁判決を踏まえ、年俸に残業代は含まれていないと指摘。

未払い分を273万円と算定した。

病院側は「男性の労働時間を知る余地がなく、悪質とは言えない」と主張したが、判決は「労働時間を管理していないのは病院側の事情にすぎない」と退け、付加金支払いも命じた。

判決によると、男性は2012年4月、病院側と年俸1700万円の雇用契約を結び、午後5時半~9時に残業をしても賃金は年俸に含むとする合意を結んでいた。

著者:太田満